とん八亭

店主の細川秀巳氏は3代目。家業のとんかつ屋を継ぐことを決意し料理人の道を歩み始めた細川氏の経歴が興味深い。フランス料理店での修業からスタート。その後、ドイツに渡り鉄板焼きステーキの店で働いた後、スイスへと移り料理長として腕をふるった。帰国後、引退した父の後を継ぎ奥様と2人でこの店を切り盛りしている。

現在では、父から受け継いだ「とん八亭」の「とんかつ」の味と技を守りながら、自分の経験から学んだことを加味している。厨房ではあまり多くを語らず、一食ずつ丁寧に仕上げていく。「話すことが嫌いなわけではないのですが、仕事に集中して自分が納得できる最高のものを食べていただきたい」と、にこやかな笑顔を見せる。